UV骨強化
我々は食事からビタミンDを摂取します。
ビタミンDは皮膚から受容した紫外線(ultraviolet; UV)により、化学変化を起こし、さらに、肝臓や腎臓を通過することによって、「活性型ビタミンD」という物質に変換されます 。
この活性型ビタミンDは、食事からのカルシウムの吸収を促進します。
骨を作る細胞を骨芽細胞といいますが、2010年に私たちの研究グループは、骨芽細胞に活性型ビタミンDを投与すると、骨芽細胞内のカルシウム濃度を増加させることを発見し、Bulletin of Tokyo Dental College誌およびCell Calcium誌に発表しました(参考文献1、2)。
さらに、2001年に、ボストン大学 Goldman School of Dental Medicine のグループは、カルシウムやビタミンDの投与が歯の喪失を減少させることをAmerican Journal of Medicine誌に発表しました(参考文献3)。
そこで当院では、皮膚に紫外線を照射することにより歯の喪失の減少をはかる、「UV骨強化」を歯科医療の一環として採用しております。